「蘭奢待(らんじゃたい)」という言葉を聞いたことがありますか?
「蘭奢待」とは「天下第一の名香」と言われる”香木”で、正倉院に納められています。
足利義政や織田信長などの権力者が切り取った痕跡があり、一般の人はその香りを知ることもできないため伝説の名香と言われているのです。
「蘭奢待」を検索すると沢山の画像は出てきます。
長さ150センチ程の黒く朽ちた古木です。
香木というのは、そのままでほとんど香りを感じることはできませんが、小さく切り出した香木の欠片を、香道の作法によって灰の上で過熱することで、ようやく芳しい香りを感じることができるようになります。
私も香道を学んでいる一人ですが、香道に興味のある人にとって「蘭奢待」の香りというのは一生に一度でいいから聞いてみたい憧れの香りなのです。
※香道では香りを嗅ぐことを「聞く」といいます
現在、上野の森美術館で開催されている正倉院の宝物展で、「蘭奢待」の香りを人工的に再現した香りを体験することができるとのこと。
タイミングがあればぜひ上野の森美術館に行って「蘭奢待」(を再現した香り)を聞いてみたいと思っていたのですが、なかなか都合が合わず迷っていたのですが。。。
なんと香道のお仲間の方が、正倉院展に行かれ「蘭奢待の香りのカード」を購入してきてくださり、皆さんに香りを体験させてくださいました。
そして幻の「蘭奢待」の香りは。。。
意外なことに、いわゆる香木のウッディ―な香りというより、華やかなフローラルな感じでした。
以前、「蘭奢待」の香りの分析作業を取り上げたテレビ番組では、”杏仁に近い香り”と紹介されていましたが、やはり人工的に調合された香りのためか、香水のような印象を受けました。
何しろ本物の「蘭奢待」の香りは聞くことができないので、再現された香りがいかに本物を再現しているのかは分かりません。
香道の先生やベテランの先輩方も、やはり「ちょっと意外だった」という感想でした。
とはいえ、香木でありながらフローラルを感じるというのは、類を見ない香り高い香木であり、さすが「幻の蘭奢待」と感動でした。
入手困難と言われていた香りのカードを買ってきてくださったお仲間の方には本当に感謝感謝です。
ここで「蘭奢待」のトリビア(*^^*)b
「蘭奢待=らんじゃたい」という名前は、一度聞くと耳に残る言葉ですよね。
この幻の香木が何故「蘭奢待」と言われるかというと、とても面白いエピソードがあります。
本当はこの香木は「東大寺」と名付けられていたのですが、お寺を焚く(燃やす)のは縁起が悪いということで、「東大寺」を別の漢字で表したのが「蘭奢待」とのこと。
よく見ると「蘭奢待」という文字の中に「東大寺」が隠されています。

こちらwikiから画像をお借りしました。
⇒wikipedia「蘭奢待」
な・る・ほ・ど!ですね。
まだまだ香道の作法も覚えきれない私ですが、香道の奥深さを知ることが楽しみとなっています。
正倉院展は11/20まで開催されているそうなので、ご興味のある方はぜひ行かれてみてください。

